ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気・育児〜

インフルエンザ桿菌(Hib:ヒブ)とHibワクチンについて解説します

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Hib(ヒブ)って何ですか?

Hib (ヒブ)はインフルエンザ桿菌 (Hemophils influenza type b)の略語で、頭文字のHibをとってヒブと言っています。

▪️ ヒブ感染症のポイント

まず、ヒブ感染症のポイントを説明します。

重要なポイントは以下の4点です:

  1. "ヒブ" は "インフルエンザ菌b型" のことを言います
  2. ヒブ感染症は中耳炎・副鼻腔炎・気管支炎を起こします
  3. 重篤な場合、急性喉頭蓋炎、敗血症や髄膜炎になります
  4. ワクチン接種で予防可能で、生後2ヶ月から開始できます

ヒブ感染症って何ですか?

インフルエンザ菌b型による感染症のことを「ヒブ感染症」といます。

インフルエンザ菌b型と毎年冬に流行するインフルエンザ・ウイルスは全く異なりますので、注意しましょう。

▪️ ヒブ感染症はどのような症状を起こしますか?

ヒブ感染症で頻度が多いのは、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの気道の感染症が多いです。

重篤感染症としては、敗血症、髄膜炎、急性喉頭蓋炎があります。

▪️ 1歳までの感染が多いです

感染しやすい年齢は生後4ヶ月から1歳までの乳児が過半数を占めています。

2010年以前は、5歳以下の小児10万人あたり8人前後が感染していました。

▪️ 低年齢での感染は重症化しやすいです

ワクチン接種をせずにヒブに感染した場合は、約11%が予後不良といわれています。

予後不良」とは「重篤な後遺症が残る、最悪の場合に死亡する可能性がある」という意味です。

非常に重篤感染症になり得ますので、乳児を感染から守るためにも、ワクチン接種が推奨されています。

ヒブ(Hib)ワクチンについて教えて下さい

インフルエンザ桿菌は7種類あり、重症例はb型が多いです。

このため、ワクチンではインフルエンザ菌のb型(Hib)を予防するために行います。

▪️ ヒブワクチンは世界中で使用されています

ヒブワクチンは世界的に広く使われています。

日本では世界に一足遅れて2008年12月に接種できるようになりました。
欧米ではヒブワクチン導入後に、重症なヒブ感染症は劇的に減少していました。

日本でも定期接種として導入後、同様に激減しています。

世界保健機関(WHO) は1998年に乳幼児への定期接種を強く勧告し、世界110カ国でヒブ・ワクチンは導入されています。

▪️ ヒブ・ワクチンの有効性について

ヒブ感染症がどのくらい起こっているのか見てみましょう。

数字は、5歳未満の子ども10万人あたりの疾患数です。

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ワクチン導入後の2008年から徐々に減り、現在では0.2以下となっています。

90%以上もの重篤なHib感染を減らすことに成功しています。

▪️ヒブ・ワクチンの副反応を教えて下さい

副反応は局所的な反応が多いです。

ワクチン接種部位の発赤 (44.2%)、腫脹 (18.7%)、硬結(しこり, 17.8%)、疼痛(5.6%)があります。

全身の反応としては、発熱(2.5%)、不機嫌(14.7%)、食思不振(8.7%)があります。

▪️ 予防接種の標準的なスケジュール

予防接種の標準的なスケジュールについて説明します。

  1. 初回は生後2ヶ月
  2. 2回目は生後3ヶ月 (①から27日以上空けて)
  3. 3回目は生後4ヶ月 (②から27~56日以上空けて)
  4. 1歳以降

の合計4回が標準的です。

予防接種のタイミングを逸してしまった場合はかかりつけの先生とスケジュールに関してよく相談するとよいでしょう。

参考文献

予防接種と子どもの健康 予防接種ガイドライン等検討委員会