新型コロナウイルス

小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の情報(2月23日版)

今日は、文献を2つ目を通して、以下の点をアップデートしました。

1つは重症例の経過を詳細に記載してもので、現状でこれだけの情報が書かれているのはこの報告のみの印象です。

もう1つは、家族内の集団感染ですが、なぜか2歳の子供は感染していなかったようです。

ポイント

  •  中国と日本の感染者数の推移
  •  中国での重症例の1例報告
  •  中国での家族内の集団感染の分析
マミー
マミー
新しい情報はありますか?

Dr.KID
Dr.KID
文献などを少し目を通したので、1つずつ見ていきましょう。

中国と日本の感染者数の推移

中国と日本の感染者数の推移は以下の通りです (2/22時点)
  •  中国:76,288人
  •  日本:107人

 中国の累積感染者数の推移

中国では、もうすぐ8万人に差しかかろうとしていますが、徐々に鈍化してきている印象です。とは言え、かなりの方が感染している現状です。

図のY軸のスケールを対数化させて見てみましょう:

感染者数の増加速度は、徐々に鈍化してきている印象です。

日本の累積感染者の推移

日本の患者数の推移は以下の通りです:

この図を見てしまうと、まだまだ上昇トレンドにありそうな印象で、これから急速に増えてくるかもしれません。

同じく、Y軸を対数化してみましょう:

近々、累積数が100人を超えましたね。

韓国で感染者数が200人を超えたという報告も出ているようです。シンガポールも日本と同じくらいの感染者と報告されています。 

 

 小児の重症例の1例報告

現時点で入手できる論文で、重症例を詳細に記載されたものはこちらが初めてでした。

 概要

間歇的な下痢が6日、嘔吐が3回、息切れと発熱が半日で2020年1月27日に受診した1歳1ヶ月の小児です。咳や痰がらみといった呼吸器症状は認めていなかったようです。特に基礎疾患はなかったと記載されています。

家族内では症状がなく、COVID-19のPCR検査を受けたものはいなかったようです。

急速にARDS、ショック、急性腎不全に至り、気管挿管・人工呼吸、血液浄化療法などを受けました(詳細は原著を確認してください)。

入院6日目くらいから徐々に状態は改善し、10日目に抜管・人工呼吸器の離脱に成功しているようです。CTの結果も原著に出ています。

COVID-19ですが、入院2〜7日目までPCRを毎日行ったようですが全て陰性で、入院8日目に陽性がでたようです。

Dr.KID
Dr.KID
一時期、全身状態が悪化して、集中治療が必要だったようですが、回復傾向にあるようです。

甘粛省(Gansu)における集団感染の分析

集団感染の分析をした研究もあるようです。

概要

家族内の集団感染を分析した報告です。この中に小児がいたようです。

8人いて(A〜H)、それぞれの特徴は以下の通りでした:

ID 年齢 性別 既往 PCR 症状
A 48   陽性 あり
B 82 高血圧
糖尿病
陽性 あり
C 61 心疾患 陽性 なし
D 53   陽性 なし
E 65 糖尿病 陽性 なし
F 34   陽性 なし
G 31   陰性 なし
H 2   陰性 なし

患者Gは、PCRは陰性だったようですが、CTで特徴的な所見があったようです。

肝心の2歳の小児ですが(H)、CTを撮影するも異常がなく、PCRを2回実施するも陰性、一定期間、隔離をして経過観察をした後、退院したようです。

 感想と考察

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、小児に関しては、まだ情報が足りていない印象です。

現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:

Dr.KID
Dr.KID
上述の症例報告1つを追記しました。

まとめ

今回は、

  •  中国と日本の感染者数の推移
  •  中国での重症例の1例報告
  •  中国での家族内の集団感染の分析

についてアップデートさせていただきました。

引き続き、新しい情報、過去の文献を読み込んだら、報告させてもらおうと思います。

 

当ブログの注意点について

Dr.KID
Dr.KID
当ブログは医療関係者・保護者の方々に、科学的根拠に基づいた医療情報をお届けするのをメインに行なっています。参考にする、勉強会の題材にするなど、個人的な利用や、閉ざされた環境で使用される分には構いません。

Dr.KID
Dr.KID
一方で、当ブログ記事を題材にして、運営者は寄稿を行なったり書籍の執筆をしています。このため運営者の許可なく、ブログ記事の盗用、剽窃、不適切な引用をしてメディア向けの資料(動画を含む)として使用したり、寄稿をしないようお願いします。

Dr.KID
Dr.KID
ブログの記載やアイデアを公的に利用されたい場合、お問い合わせ欄から運営者への連絡お願いします。ご協力よろしくお願いします。

 

 

ABOUT ME
Dr-KID
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。