新型コロナウイルス

小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の情報(2月22日版)

昨日に調べたこと、新しく知ったことを、こちらに記しておこうと思います。

成人に関しては、ツイッターや公的機関からの報告は増えていますが、小児の報告は、まだまだ限られています。現状を把握するにはデータが必要ですので、本日も粛々と記していこうと思います。

ポイント

  •  日本国内で小児3例が報告
  •  中国と日本の感染者数の推移
  •  妊婦9例の症例集積
  •  中国での新生児の症例報告
マミー
マミー
今日は何が分かりました?

Dr.KID
Dr.KID
1つずつ見ていきましょう。

北海道と埼玉で小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症)

 

昨日、NS先生(@nuno40801)もツイートされていましたが、全国で小児の感染例が3例報告されているようです。

内訳は、

  •  小学生:2人
  •  未就学児:1人

北海道の報告は兄弟例のようで、埼玉の例は武漢から帰国したご家族の方のようです。
いずれも重症化はしていないようです。

詳しくは、こちらの記事を参照されてください。

2/21に国内でのCOVID-19症例、埼玉と北海道から報告

小学生:2名
未就学児:1名

いずれも重症化はしていないと報告

中国と日本の感染者数の推移

中国と日本の感染者数の推移は以下の通りです (2/21時点)
  •  中国:75465人
  •  日本:94人

 中国の累積感染者数の推移

中国では、もうすぐ8万人に差しかかろうとしています。

図のY軸のスケールを対数化させて見てみましょう:

感染者数の増加速度は、徐々に鈍化してきている印象です。

日本の累積感染者の推移

日本の患者数の推移は以下の通りです:

この図を見てしまうと、まだまだ上昇トレンドにありそうな印象で、これから急速に増えてくるかもしれません。

同じく、Y軸を対数化してみましょう:

近々、累積数が100人を超える見込みですね。

私は日経が公表している世界マップを参考にデータをプロットしていますが、別の報告によると、すでに100人を超えているようです。

また、韓国も100人を超えたというニュースも出ていました。

 妊娠中のCOVID-19感染症と垂直感染

こちらはほむほむ先生も以前、ツイッターで報告されている内容です。

コロナウイルスに感染した妊婦および新生児、9組のデータを掲載しています。

母体情報

母体の詳細は情報は以下の通りでした:

  人数 %
接触歴 9 100%
入院時発熱 7 78%
出産後発熱 6 67%
筋肉痛 3 33%
倦怠感 2 22%
4 44%
咽頭痛 2 22%
呼吸苦 1 11%
下痢 1 11%

発熱が主な症状で、あとは感冒様の症状を認めるようですね。なかなか、他の感染症との区別は難しそうです。

血液検査の結果は以下の通りです:

項目 人数 %
白血球
(正常 or 低下)
7 78%
リンパ球
(正常 or 低下)
5 56%
CRP上昇
(> 10mg/L)
6 75%
肝逸脱酵素上昇 3 33%

肝酵素の上昇例があるようです。高いものは、ALTとASTが1000 U/L以上の上昇していたようです。

また、CTでは、8人(89%)が肺炎像を認めていたようです。治療に関しては、

  •  全例で帝王切開
  •  抗ウイルス薬は67%で使用
  •  抗菌薬は100%で使用

となっています。

新生児のデータ

次に、新生児のデータを見ていきましょう。

  人数 %
低出生体重 2 22%
早産 4 44%
新生児仮死 0 0
死亡 0 0

 

6例の羊水・臍帯血・咽頭・母乳のウイルスをRT-PCRでチェックしましたが、2019-nCoV(新型コロナウイルス)は検出されなかったようです。

Dr.KID
Dr.KID
6人の情報なので、なんとも言えませんが、少なくとも子宮内での垂直感染はこの中ではなかったようで、朗報かもしれません。

一方で、新生児の感染例もすでに報告されています↓↓

 新生児の症例報告 [中国]

最後に、新生児の症例報告を記そうと思います。中国で最初に報告されたもののようです。

概要

  • くしゃみ
  • 1週間、断続的にミルクを吐いていた

を主訴に来院した日齢17の新生児の1例報告です。

2020年2月5日に武漢の小児病院、新生児科で診察を受けています。
両親は3日前に発熱と咳で受診し、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)と確診されていたようです。

新生児の初期の臨床症状は軽かったようです。経過観察中に、一過性の微熱(37.8度)と下痢が現れましたが、深刻な合併症はなかったようです。咳は認めず、入院期間は7日間で退院されたようです。

治療薬使用の有無は、私が見る限り、記載されていませんでした(すみません、原文んは中国語ですので…)

咽頭スワブと肛門スワブで検体を繰り返し採取し、COVID-19のPCR陽性を認めています。また、レントゲンおよびCTで、肺野に炎症性変化を認めたようです。

 感想と考察

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、まだ情報が足りていない印象です。

現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:

Dr.KID
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上述の症例報告を追記しました。

まとめ

今回は、

  •  日本国内で小児3例が報告
  •  中国と日本の感染者数の推移
  •  妊婦9例の症例集積
  •  中国での新生児の症例報告

についてアップデートさせていただきました。

引き続き、新しい情報、過去の文献を読み込んだら、報告させてもらおうと思います。

 

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ABOUT ME
Dr-KID
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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。