科学的根拠

小児においてカルボシステインを含む市販薬と処方薬【去痰薬】

今回は小児の去痰薬について簡単に解説していこうと思います。
去痰薬の定義が様々ですが、広義の去痰薬と思ってください(悪しからず)。

(今日の治療薬参照)

この中で小児によく処方され馴染み深い薬は、なんといってもカルボシステイン(ムコダイン®︎など)とアンブロキソール(ムコソルバン®︎)でしょう。
今回はカルボシステイン(ムコダイン®︎など)に注目して解説していきます。

カルボシステインの市販薬・処方薬

まずはカルボシステインについて説明していきましょう。
去痰薬は痰の粘稠度をさげて、痰の排出を容易にする効果があります。

カルボシステインを含む小児の市販薬

(*エスエス製薬の商品にはコデインが含まれていますので、小児は服用されないほうがよいでしょう。全ての薬を網羅しきれていない可能性があります。)

意外と市販薬でもカルボシステインを使用した商品がありましたが、主に8歳以上からの商品でした。
ひょっとしたら、大人用の薬を作り、錠剤が飲める年齢まで適応を広げたのかもしれないですね。

一部のお薬にはコデインが含まれているため、ご注意ください。

Dr.KID
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コデインは小児への投与を原則禁忌となっています。

カルボシステインを含む医療用の医薬品(処方薬)

こちらは小児科外来や救急外来などでよく処方される商品です。
なじみ深い方も多いのではないでしょうか。

Dr.KID
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意外と知らない名前もちらほら…。

基本的に小児科で処方される薬が医薬品売り上げランキングに載る機会は少ないですが、例えばムコダイン®︎は2017年に156位にランクインしていました。

【2017年度 国内医薬品売上高ランキング】

Dr.KID
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ランキングを見ると、小児で使用される薬は安価で売り上げ高の低いものが多いと実感しました。

まとめ

8歳以上がメインですが、カルボシステインを含有する市販薬もありました。
一部はコデインを含んでいるので、小児への投与は基本的にお勧めできないです。
(おそらく2019年より販売も制限がかかっていると思います)

処方薬は聞き慣れた薬が多かったですね。

次回からは小児におけるカルボシステインのエビデンス(科学的根拠)について確認していこうと思います。

Reference

今日の治療薬

 

ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。