ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

ホームケア

乳幼児の嘔吐について②:嘔吐の対処法・治療法について

前回は乳幼児の嘔吐の原因と受診の目安について解説してきました。 今回は、実際に嘔吐してしまったらどうすればいいのかを説明していこうと思います。 嘔吐した後、食事・水分はどうしたら良いですか? まず、脱水があるか否かで対処法が異なります。 嘔吐…

咳が出て辛そうです。咳止めをください。

『咳が出て辛そうです。薬を出して、なんとかしてくれませんか?』 という相談は、ほぼ毎日のようにあります。 今回はこちらの質問に答えてみようと思います。 咳は体の防御反応です 風邪をひくと鼻や喉に細菌・ウイルスが増殖し、分泌物が増えます。 咳は、…

熱が出た時、冷やしたほうがいいですか?温めたほうがいいですか?

『発熱』は小児科外来受診の理由として、最も多いです。 外来でよく質問されることの1つで: 『熱が出た時は、冷やしたほうがよいですか?』 『それとも、しっかり着せて温めたほうがよいですか?』 という質問がとても多いです。 この『冷やすべきか or 温…

抗ヒスタミン薬や鼻づまりの薬は小児の中耳炎の予防に効果なし

今回はクラシックな論文をピックアップしました。 1979年にPediatricsで発表されたランダム化比較試験です。 研究の背景 中耳炎は6歳以下の小児に比較的頻回に起こる疾患です。治療法は軽症であれば鎮痛剤、中等症以上であれば抗生物質を使用するのが一般的…

かぜをひいた時にお風呂に入れてもよいですか?

カゼのときにお風呂に入ってはダメですか? 外来で患者さんからの質問で多いのは 「カゼひいてる、熱があるので、入浴はしないほうがよいですか?」 です。 カゼをひいてしまったお子さんの入浴について、迷われている方が多いと思います。 今回は、カゼ・発…

風邪や胃腸炎は、経口補水療法が重要

経口補水療法ってなんですか? 経口補水療法は、体の機能を維持するのに必要な、水分・電解質(主に塩分)・糖分を適切に補給する治療法です。 ■ 経口補水療法をする5つのメリット 経口補水療法をするメリットは以下の5つがあります: 科学的に検証された…

目薬の正しい使い方を小児科的に解説します

目薬は、目が痒い、目やにがひどい、目が赤い、などの時に処方しています。 今回は目薬の正しい使用法について、解説していきます。 1. まずは手洗い まずは石けんなどで、手を念入りに洗いましょう。 手には、雑菌や埃がついていることが、非常によくありま…

耳垢はとってもらったほうが良いですか?

耳垢(みみあか)のポイント 耳垢は古い表皮、皮脂、ほこりからできます 掃除は月に数回で十分です、無理にとらなくても良いです 耳の穴付近の耳垢をやさしくとってあげましょう そもそも『耳垢(みみあか)』ってなんですか? 耳垢は; 耳の通り道(外耳道…

赤ちゃんの鼻水、鼻づまりは、『ママ鼻水トッテ』の使用をオススメしてます

ママ鼻水トッテ:耳鼻科医が考案した鼻すい器 丹平製薬 ママ鼻水トッテ (0歳から対象) 耳鼻科の先生が考案した、お口で吸うタイプの鼻すい器 出版社/メーカー: 丹平製薬 メディア: Baby Product 購入: 13人 クリック: 41回 この商品を含むブログ (29件) を見…

発熱と解熱剤について解説します

熱恐怖症 『こどもが発熱した。どうしよう…』と子供の発熱でパニックになる保護者は多いです。 ■ 発熱=有害ではありませんよ とあるアンケート調査では; 『発熱は感染防御としての反応ではなく、子どもにとって有害な体の反応である』 と、保護者の56%が考…

こどもの薬の飲ませ方と相性のよい食品を紹介します

粉薬の飲ませ方について 粉薬の飲ませ方ですが、よく用いる方法は; 袋から粉薬を出し、 水分を1〜3滴をふくませ粉薬で小さな団子を作り 赤ちゃんの口の中(上あごや頬の内側)にこすりつけ ミルクやお茶を与えて、薬を飲ませる の手順で行います。 ドライ…

こどもが嘔吐や下痢をした時の、水分と食事摂取について

嘔吐・下痢時の水分摂取法のまとめ 吐いた後 1〜2時間くらいは水分・食事摂取を我慢しましょう 最初はスプーン1杯程度の少量から開始しましょう 15分程度の間隔をあけながら、ゆっくりと水分を与えるようにしてください お茶・水よりもOS-1などの経口補水液…

こどものカゼの経過を小児科医が解説します

風邪(かぜ)のポイント 分かっているようで分かっていない、こどもの風邪についてまとめてみました; 風邪はくしゃみ、鼻水、咳、喉の痛み、発熱などが特徴です 原因はウイルス感染症がほとんどで、抗生剤は効きません 風邪の特効薬はありません 安静と対症…

小児科医が解説する乳児突然死症候群(SIDS)

乳児突然死症候群 (SIDS)って何ですか? まずは乳児突然死症候群の定義ですが; それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない,原則として1歳未満の児に突然の死をもたら…

小児科医が解説するこどもの便秘

こどもの便秘のポイント こどもの便秘の治療のポイントは、こちらです; 便秘とは「便が溜まり排出できない状態」です 便秘は生活習慣と密接につながっています 治療は、浣腸、坐薬、飲み薬、生活習慣の指導です 1日1回以上の排便が理想的です 便秘症って…

小児科医が解説するクループ

クループ症候群について クループ症候群は、別名「喉頭気管炎」といわれています。 このクループ症候群は、風邪がきっかけで、喉の奥にある空気の通り道が狭くなり、空気が十分吸い込めなくなった状態をいいます。 独特の咳(犬の吠える咳、オットセイの鳴き…

こどもの風邪のホームケアと科学的根拠のある治療法

風邪について 『風邪(かぜ)』は医学用語で『急性上気道炎』といいます。 風邪の原因は、大半がウイルス感染です。 『ウイルスが原因なら、ウイルスをやっつける薬があれば治る』と理論的に考える方もいるでしょう。 しかしながら、ウイルスをやっつけられ…

こどもが急に発熱した時の受診基準と対処法をまとめてみました

『急に熱が出てしまった』場合の対処法のポイントです; 生後3ヶ月未満の発熱は、入院できる医療機関に速やかに受診しましょう おもちゃで遊べて、顔色がよければ深夜に受診しなくてよいです 氷嚢・保冷剤は、首、脇の下、太ももの内側にあてるとよいでしょ…

生後3ヶ月未満で発熱したら必ず大きな病院へ受診しましょう

生後3ヶ月未満の発熱は要注意です 『生後3ヶ月未満の発熱は要注意』は小児科では常識です。 一般の方には少し極端と思われるかもしれませんが『生後3ヶ月未満の小児の発熱は、敗血症の可能性があるので、入院を念頭に診察してください』と研修医で小児科…

子供の熱中症を解説します

熱中症って何ですか? ちょっと堅苦しいですが、熱中症とは 『高温環境下における適応障害でおこる状態を総称したもの』 と医学用語で定義されています。 これでは分かりづらいので、もう少し噛み砕いて説明しましょう。 人間は気温の高い場所にいくと、汗を…

小児科医が解説する1ヶ月健診

1ヶ月健診は何のために? 新生児にとって、生後1ヶ月は劇的な変化があります。妊娠中は子宮の中で母に守られ完全に依存していた状態から、子宮の外に出て呼吸・栄養摂取を自力で行うようになるからです。 1ヶ月健診では、出産後の環境の変化にきちんと適…

子供も片頭痛になりますよ

こどもの片頭痛ってどんな病気? 実は、片頭痛はこどもの頭痛の原因として多いです。 片頭痛の特徴ですが: ドクドクと拍動するような痛み 頭の片側だけで起こる痛み 睡眠で改善する 腹痛・嘔吐など前兆を認める場合もある があります。 ■ 片頭痛は3種類あ…

成長痛について解説します

成長痛について 子供が手足を痛がるのは、足をぶつけた、足首を捻った、など外傷が多いです。外傷を除いて、子供が手足を痛がる原因として最も多いのが『成長痛』です。 ■ 成長痛の傾向 成長痛は、3歳〜10歳の子供で多く、学童に限ると10%くらいで認め…

小児科医の解説する急性中耳炎

急性中耳炎のポイント 鼻や喉にいるウイルス/細菌が中耳に入ると中耳炎になります こどもの耳管は短く、中耳炎になりやすいです 軽症の中耳炎は痛み止め、・中等症以上は抗生剤を使用します 鼻かみ、鼻吸引、鼻洗浄は中耳炎を予防できます どうして中耳炎に…

アデノウイルス感染症のまとめ

アデノウイルスについて アデノウイルスは50種類くらいあります。 インフルエンザがA型・B型と別れるように、アデノウイルスもA群〜F群に分類されたり、さらに番号も割り当てられてます。 ウイルスの種類によって、生じる症状はことなります。 アデノウイル…

夏かぜについて 〜手足口病とヘルパンギーナ〜

今回は夏かぜで有名な手足口病とヘルパンギーナについて解説します。まずは手足口病から見ていきましょう。 手足口病のまとめ 原因は、エンテロウイルス・コクサッキーウイルスの感染です 水疱が手・足・口とお尻によく出ます ウイルス感染のため、特効薬は…

アタマジラミ寄生症について解説します

アタマジラミ寄生症って何ですか? アタマジラミ寄生症は、『アタマジラミ』という虫への感染症のことをいい、世界中で流行しています。 幼児・学童で多いため、幼稚園・保育園・小学校で集団発生することが、しばしばあります。 アタマジラミの原因について…

朝礼で失神!?脳貧血・起立性調節障害について

脳貧血・起立性低血圧のまとめ 一般の方のいう「貧血」は医学的に「脳貧血・起立性調節障害」 10代の女児に多いです こどもの失神の50%程度を占めます Bezold-Jarisch反射という、全身の血管の緊張の変化によって起こる つまり、起立時に、血圧調節ができず…

赤ちゃんの舌が白いです〜新生児鷲口瘡について〜

新生児鷲口瘡について ■ 赤ちゃん舌が真っ白です 『赤ちゃんの舌が白いです。ミルクのカスが取れないのでしょうか?』 と相談されることが時々あります。 口の中に白いカスのような斑点が沢山できた状態を『鵞口瘡(がこうそう)』といいます。 ▪️ ミルクの…

小児科医が解説する溶連菌の全て

溶連菌(ようれんきん)感染症のポイント 溶連菌とは、A群溶血連鎖球菌のことをいいます 発熱、のどの痛みを特徴とします リウマチ熱などの合併症を来すため、抗生剤が必要です 感染後1〜2週間で浮腫や尿の色が茶色くなることがあります 一番流行しやすい…