今回はチペピジン（アスベリン®︎）でアナフィラキシーを起こした成人の症例報告をご紹介します。
Mochizuki E, Shirai T, Noguchi R, Mitsui C, Taniguchi M, Suda T. Anaphylaxis caused by tipepidine hibenzate, a central antitussive drug. Respirol Case Rep. 2015 Mar;3(1):3-5. doi: 10.1002/rcr2.85. Epub 2014 Dec 2. PMID: 25802739; PMCID: PMC4364787.
チペピジン（アスベリン®︎）によるアナフィラキシーを起こした成人の1例 [日本編]
中枢性鎮咳薬であるTipepidine hibenzateは，咳嗽の管理に広く使用されており，一般に安全で忍容性の高い薬剤である．今回、この薬剤が原因でアナフィラキシーを起こした1例を紹介する。
患者は、過去10年間に風邪をひいた際、かかりつけ医からチペピジンヒベンズ酸塩を含む薬剤を投与されていた。
しかし、今回、漢方薬と本剤の服用により、呼吸困難、皮膚発疹、アナフィラキシーショックを発症しました。
十分な治療により症状が改善した後，原因薬剤を確認するため当院に紹介された。
インフォームドコンセントを得た上で、二重盲検プラセボ対照経口負荷試験を実施した。
チペピジンハイベンズ酸塩の錠剤3分の1量を経口投与したところ、陽性反応が出た。尿中ロイコトリエンE4は、tipepidine hibenzateのチャレンジ中に上昇し、コントロールでは上昇しなかった。臨床医は、一般的な鎮咳薬の使用は、ごくまれにアナフィラキシー反応を引き起こす可能性があり、有害であることを心に留めておく必要がある。
考察と感想
チペピジンによるアナフィラキシーの成人例は他の報告もあるようです。
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