今回はチペピジン(アスベリン®︎)でアナフィラキシーを起こした小児の症例報告をご紹介します。
Takai H, Kato I, Mitsunaga K, Hara M, Kodama T, Kanazawa M, Terai M. A pediatric case of anaphylactic shock induced by tipepidine hibenzate (Asverin). Asia Pac Allergy. 2018 Oct 18;8(4):e37. doi: 10.5415/apallergy.2018.8.e37. PMID: 30402404; PMCID: PMC6209596.
チペピジン(アスベリン®︎)によるアナフィラキシーショックを起こした小児の1例 [日本編]
チペピジン(アスベリン®︎)は,鎮咳薬として様々な年齢層の急性・慢性咳嗽に一般的に使用されており,一般的に安全で忍容性の高い薬剤である。
しかし、1歳の男児にチペピジンによるアナフィラキシーショックを起こした症例を経験した。
この症例は,チペピジンを含む風邪薬を摂取した後,全身の紅斑や蕁麻疹,顔の腫れ,咳,喘鳴,嘔吐,血圧低下,意識レベル低下などを呈した。
原因薬剤を特定するため、皮膚プリックテスト(SPT)および経口薬物誘発試験(DPT)を実施しました。
SPTではすべての薬物で陰性反応を示したが、DPTでは治療用量のtipepidineでのみ陽性反応を示した。
鎮咳薬や感冒薬の服用後にアナフィラキシーが発生した場合、医師はtipepidine hibezateを原因薬として考慮する必要がある。
考察と感想
チペピジンによるアナフィラキシーの成人例は2例の報告があるようですね。
Dr. KIDの執筆した書籍・Note
絵本:めからはいりやすいウイルスのはなし
知っておきたいウイルスと体のこと:
目から入りやすいウイルス(アデノウイルス)が体に入ると何が起きるのでしょう。
ウイルスと、ウイルスとたたかう体の様子をやさしく解説。
感染症にかかるとどうなるのか、そしてどうやって治すことができるのか、
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絵本:はなからはいりやすいウイルスのはなし
こちらの絵本では、鼻かぜについて、わかりやすいストーリーと絵で展開します。
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絵本:くちからはいりやすいウイルスのはなし
こちらの絵本では、 胃腸炎について、自然経過、ホームケア、感染予防について解説した絵本です。
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医学書:小児のかぜ薬のエビデンス
小児のかぜ薬のエビデンスについて、システマティックレビューとメタ解析の結果を中心に解説しています。
また、これらの文献の読み方・考え方についても「Lecture」として解説しました。
1冊で2度美味しい本です:
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小児の診療に関わる医療者に広く読んでいただければと思います。
医学書:小児の抗菌薬のエビデンス
こちらは、私が3年間かかわってきた小児の抗菌薬の適正使用を行なった研究から生まれた書籍です。
日本の小児において、現在の抗菌薬の使用状況の何が問題で、どのようなエビデンスを知れば、実際の診療に変化をもたらせるのかを、小児感染症のエキスパートの先生と一緒に議論しながら生まれた書籍です。
noteもやっています