新型コロナウイルス

小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の情報(2月21日版)

雑多なタイトルで申し訳ありません。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に関して、いくつか文献や資料に目を通したので、ここでダイジェスト風に記載させていただければと思います。

普段は基本は1記事・1論文ですが、それですと資料の数に追いつけないので、しばらくはこの形式で行こうと思います。

成人に関しては、ツイッターや公的機関からの報告が多いですが、小児の報告を発信されている方は非常に限られています。現状を把握するにはデータが必要ですので、粛々と記していこうと思います。

ポイント

  •  日本と中国の累積感染者数の推移
  •  ダイアモンドプリンセス号における小児の感染例
  •  年齢別の致死率と信頼区間の比較
  •  乳児9例の症例報告
マミー
マミー
いくつか新しい情報はありました?

Dr.KID
Dr.KID
2月に入ってから出てきた情報を今、追っています。

ダイアモンドプリンセス号における小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症)

ダイアモンドプリンセス号における小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症)は、昨日、データが少し公開されました。

個人の情報を追えている訳ではないですが、感染者は割と少数で、無症状の小児が多かったようです。

その後の経過はわかりませんが、ご無事であることを祈っています。

ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例

小児の感染者のデータは以下の通り:

0〜9歳:1人/16人 (6%) [無症状で経過]

10〜19歳:2人/23人 (9%) [無症状は1人、有症状は1人]

https://t.co/6mvBIKzX7j pic.twitter.com/XvmP8t7rRx

中国と日本の感染者数の推移

中国と日本の感染者数の推移は以下の通りです (2/20時点)
  •  中国:75690人
  •  日本:85人

 中国の累積感染者数の推移

中国では、もうすぐ8万人に差しかかろうとしています。

図のY軸のスケールを対数化させて見てみましょう:

希望的な観測ですが、そろそろプラトーに達してくるのではと勝手ながら考えております。

日本の累積感染者の推移

日本の患者数の推移は以下の通りです:

まだ上昇トレンドにありそうな印象です。

同じく、Y軸を対数化してみましょう:

近々、累積数が100人を超える見込みですね。おそらく、2−3日以内ではないでしょうか。

年齢別にみた致死率・死亡率

中国のCDCから、2/21時点のデータで致死率と死亡率が報告されています。


(ソースはこちら

こちらの表から致死率をと95%信頼区間をプロットすると、以下のようになります。

年齢とともに、致死率が高くなっているのが分かります。ただし、小児の感染者数が少なく、これはデータの集計が追いついていないのか、医療へのアクセスがどうかなど、複雑ですので、もう少しデータの蓄積を待って判断した方が良いと思います。

また、0〜9歳と言うざっくりとしたカテゴリーです。小児でも、生後1ヶ月、3ヶ月、1歳、2〜3歳、4〜6歳、7〜9歳で、かなり異なります。そう言う意味でも、まだデータは不十分と言えます。

もちろん、危険性を煽りたい訳ではなく、まだ判断つかない面も多いので、(特に医療者は)あまり楽観的になりすぎないことも重要と思います。

 

研究の概要

ここからは、1歳未満の乳児の症例集積を簡単に解説します。こちらは、以前、ほむほむ先生(@ped_allergy)がブログとツイッターでも紹介しています。

 

オープンアクセスですので、気になる方は読むと良いでしょう。

対象となったのは、

  •   2019年12月8日〜2020年2月6日
  •   生後28日以上、12ヶ月以下
  •  COVID-19 (新型コロナウイルス感染症)に感染

した乳児が該当しています。

 症例集積の結果

主なサマリーはこちらになります:


(原著論文より拝借)

症状

症状の内訳は以下の通りでした:

症状 人数
発熱 4
軽い風邪 2
なし 1
情報なし 2

接触歴

全員、家族内での接触歴があるようです。

また、七人は武漢との繋がりがあったようです。

重症化・合併症

乳児は感染症に弱いため、合併症が懸念されますが、この九人は集中治療室に入ったり、挿管したりする必要はなかったようです。重篤な合併症はなかったようですね。

Dr.KID
Dr.KID
ひとまず、悪化しなくてよかったですね。

 感想と考察

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、まだ情報が足りていない印象です。

現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:

Dr.KID
Dr.KID
少しずつ、まとめを大きくしていければと思います。

まとめ

今回は、

  •  日本と中国の累積感染者数の推移
  •  ダイアモンドプリンセス号における小児の感染例
  •  年齢別の致死率と信頼区間の比較
  •  乳児9例の症例集積研究

についてアップデートさせていただきました。

今の所、死亡率は高くはありませんが、小児科的な視点で見ると、もう少し細かいデータが見たいです。

 

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ABOUT ME
Dr-KID
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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。