今回は小児科医の勤務特性の変化と満足度を調査した研究をご紹介します。
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小児科医の勤務特性の変化と満足度との関連性を縦断的データを用いて検討した研究
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初期から中期の小児科医は高いレベルの仕事満足度を示していました。一方で、2020年(COVID-19パンデミックの1年目)を含め、時間の経過とともに満足度スケールスコアがわずかに減少
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勤務時間の柔軟性と同僚のサポートが増加したと報告した小児科医は、仕事満足度の最も強い増加
Frintner MP, Leslie LK, Gottschlich EA, Starmer AJ, Cull WL. Changes in Work Characteristics and Pediatrician Satisfaction: 2012-2020. Pediatrics. 2022 Jul 1;150(1):e2021055146. doi: 10.1542/peds.2021-055146. PMID: 35686476
2022年にアメリカから公表されたようです。
勤務特性と小児科医の満足度の変化:2012-2020年 [アメリカ編]
研究の背景/目的
小児科医の勤務特性の変化と満足度との関連性を縦断的データを用いて検討した。
研究の方法
コホート研究であるAmerican Academy of Pediatrics Pediatrician Life and Career Experience Study(PLACES)のデータを用いて、2002~2004年と2009~2011年のレジデント卒業生(N=1794)の2012~2020年の自己申告による仕事満足度を調査した。
Physician Worklife Studyから引用し、仕事満足度は4項目のスケールスコアで測定し平均化した[範囲:1(低)-5(高)]。
縦断的分析のための混合効果線形回帰では、仕事の変化が満足度の増減にどのように関連するかを評価するために、年を唯一の説明変数とし、次に時間の経過とともに変化する可能性のある11の変数(時変)を用いて仕事満足度を調べた。
研究の結果
2020年(9月~12月)の小児科医の合計で85.9%が、自分の仕事は個人的にやりがいがあると考えた。
全体の平均仕事満足度尺度得点は、時間の経過とともにわずかではあるが統計下区的に有意に(P < 0.001)減少した(2012年の3.80から2020年の3.69)。
混合効果モデリングにより,時間の経過とともに仕事満足度の上昇に関連するいくつかの変化が同定された:勤務時間の柔軟性の増加(B = 0.23; 95%信頼区間,0.20 ~ 0.25)および同僚医師からの個人的支援(B = 0.18; 95%信頼区間,0.15 ~ 0.21)が最も大きな関連性を示した.
仕事と個人的責任のバランスをとるストレスの増加や労働時間の増加を報告した小児科医は、満足度スコアが低下していた。
結論
小児科医の勤務特性の変化と満足度との関連性を縦断的データを用いて検討した研究です。
初期から中期の小児科医は高いレベルの仕事満足度を示していました。一方で、2020年(COVID-19パンデミックの1年目)を含め、時間の経過とともに満足度スケールスコアがわずかに減少した。
勤務時間の柔軟性と同僚のサポートが増加したと報告した小児科医は、仕事満足度の最も強い増加を示した。
考察と感想
小児科医の満足度を調査した最近の研究は少なく、横断的な研究が多いようです。
医師を対象とした研究では、大多数が満足感を報告しており、小児科医は多くの専門分野よりも高い満足感を報告しているようです。
この研究によると、2020年には、小児科医の10人に9人近くが、仕事は個人的にやりがいがあると回答しています。
一方で、2012年から2020年のデータを縦断的に分析したところ、仕事の満足度は時間の経過とともにわずかに減少しており、今後のトレンドの変化には注意が必要です。
また、勤務時間の柔軟性と同僚のサポートが増加したと報告した小児科医は、満足度の最も高い増加を示しており、満足度の改善のために今後のkeyになるかもしれません。
まとめ
小児科医の勤務特性の変化と満足度との関連性を縦断的データを用いて検討した研究です。
初期から中期の小児科医は高いレベルの仕事満足度を示していました。一方で、2020年(COVID-19パンデミックの1年目)を含め、時間の経過とともに満足度スケールスコアがわずかに減少した。
勤務時間の柔軟性と同僚のサポートが増加したと報告した小児科医は、仕事満足度の最も強い増加を示した。
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