科学的根拠のある子育て・育児

家庭環境を改善し、手洗いを推奨すると、小児の感染症は減るか?[ペルー編]

今回の研究は、ペルーで行われた、環境や手洗いなど複合的な介入が、家庭での胃腸炎や感冒の感染率を低下するか検討しています。

先にこの研究の結論とポイントから述べましょう。

ポイント

  •  クラスターRCTで手洗いの感染予防効果を検証
  •  環境の整備、手洗いなど清潔環境の導入が感染症のリスクを減らすか検討
  •  小児の下痢の発生率のみ低下した
マミー
マミー
手洗いはどのくらい意味ありますか?

Dr.KID
Dr.KID
過去の文献をみてみましょう。

  手洗いの指導や、石鹸やハンドソープを提供すると、乳幼児の下痢の発症率は低下すると報告した研究は多数あります。

 研究の概要

背景

下痢と急性下気道感染症は、低所得国では、小児の罹患率と死亡率の主要な原因である。
一方で、これらの感染症は、低コストの介入によって予防できるかもしれない。
低コストによる介入を複数組み合わせることで、小児の感染症予防に大きな効果をもたらすことが可能か、今回の研究では検証した。

方法

ペルーの51の農村地域で、ランダム化比較試験を実施しています。

固形燃料ストーブ、台所・流し、飲料水の太陽光による消毒および衛生促進などの改良が、下気道感染症と下痢を減らし、36か月未満の小児の成長を改善するか評価した。

コントロール群は早期児童刺激プログラムを受けた。

結果

12か月の追跡期間を設けた。
介入群の250世帯とコントロール群の253世帯から、合計で24,647人日の観察期間を設けた。

平均下痢発生率は、

  • 対照群:3.1回
  • 介入群;2.8回

であった。発生率比は0.78[95%信頼区間、1.05~0.58]およびオッズ比0.71(95%信頼区間:1.06–0.47)に相当した。

急性下気道感染や小児の成長速度への介入効果は認められなかった。

結論

家庭での環境介入の組み合わせは、小児の下痢の発生率を僅かに低下させたが、信頼区間は広く、やや不正確な推定であった。

小児の成長や呼吸器感染症のリスクに対する効果は認めなかった。

呼吸器の健康への影響がないのは、改良型ストーブの家庭の空気の質の改善が不十分であること、複数の介入を行う場合、改善に必要な行動の変化を達成するためには時間がかかることなどが考えられた。

感想と考察

異なる生活・環境のようで、解釈のところが難しいですね。

お金をあまり投じるころができない場合、「低コストによる介入を複数組み合わせる」というのは重要なのでしょう。

Dr.KID
Dr.KID
下痢の発生率はやや低下しているようですしね。

まとめ

乳幼児のいる家庭を対象に、家庭内の衛生環境の指導の有効性を検討した研究です。

全体としては、環境の指導の提供した場合、小児の下痢の発生率はやや低下しているようでした。

 

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ABOUT ME
Dr-KID
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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。
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