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むし歯予防としてのフッ素添加について① 〜国による政策の違いをメインに〜

先進国を含め、むし歯は小児の公衆衛生上の重要な問題です。

およそ60〜90%の小児は、成人するまでにむし歯を経験すると言われています。

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フッ素はむし歯予防に非常に重要です。

*注:私は中立的な立場でこちらの記事を記載しています。

水道水へのフッ素添加について(Fluoridization)

フッ素はハイドロキシアパタイトと結合し、歯を強くしたり、むし歯菌の出す酸への耐性も強くします。

むし歯予防として、水道水にフッ素を少量(0.7 ppm)入れてしまう方法があります。

  • 水道水のフッ素化は、むし歯を18%〜40%ほど減少させた

とする報告もあります。

 

 水道水にフッ素添加している国

水道水にフッ素を既に入れている国として

  • 香港(100%)
  • シンガポール(100%)
  • コロンビア(80%)
  • アメリカ(70%)
  • アイルランド(70%)
  • オーストラリア(67%)

などがあげられます。

水道水に一律でフッ素を入れるので、(個人で歯科クリニックに受診して処置をするのと比べると)費用対効果の高い政策と考えられています。

例えば、アメリカのCDCによると、水道水にフッ素を入れることで、むし歯が29%減ったと報告されています。

貧富の差が激しい国では、低所得者はフッ素入りの歯磨き粉へのアクセスが悪いです。これには様々な原因があり、お金の問題であったり、医療知識の問題など複雑です。

このため、水道水のフッ素化で、もっとも恩恵を受けているのは、低所得者層といわれています。

 水道水へフッ素添加していない国々

水道水のフッ素化を反対している国もあります。

  • ベルギー
  • デンマーク
  • フィンランド
  • フランス

など、欧州の多くの国々は、水道水へフッ素を入れることに反対しています。

主な理由としては

  • 食生活の改善で(砂糖など)予防が見込める
  • キシリトールでもむし歯の予防ができる
  • 水道水でなく、フッ素入りの歯磨き粉で十分では?

といった意見が多いようです。

また、水道水の90%以上は、飲料水以外に使われているため、フッ素を水道水に入れるのは無駄なのでは?、環境汚染になるのでは?、といった反論もあるようです。

ちなみに日本も水道水にはフッ素は入っていません。

フッ素そのものの副作用というより、個人の選択を奪うか否かに議論が流れるケースもあります。

 水道水へのフッ素添加は個人の選択を奪うのか?

「水道水へフッ素を入れるべきか否か」は、各国でも議論が繰り広げられています。

反対派の意見としては、

  • 「フッ素を使用しない」という個人の選択を奪う
  • 集団投薬である

という考え方が多いようです。

 

水道水のフッ素化推進派の立場の考え方

 推進派の考え方

一方で、推進派の考え方として、フッ素もビタミン類と同じ扱いでよい、と考える方もいます。

近年、アメリカなど一部の先進国では、牛乳へビタミンDを入れるのを義務付けたり、乳幼児の離乳食にビタミンや鉄分を添加しています。

フッ素はもともと天然の水源に含まれているため、「人工的」ではないと考えています。

また、フッ素添加は年間1人31セント程度の費用で達成可能なため、歯磨き粉や歯科受診をするより、コストが低く抑えられる点も議論されています(アメリカなど貧富の差が激しい国)。

 

 天然に含まれるフッ素の量

  • 海の水:1 mg/L
  • 川の水:0.5 mg/L
  • 地下水: 0.5〜2800 mg/L
  • フルーツや野菜: 0.1〜0.4 mg/kg
  • 肉:0.2〜1.0 mg/kg
  • 乳製品:0.1〜0.4 mg/kg
  • 麦や米: 〜2 mg/kg
  • 魚: 2〜5 mg/kg
  • お茶:0.04〜2.7 mg/日

のフッ素が含まれると言われています。

これら自然に含まれるフッ素ですので、日常的にフッ素を口に入れていることになります。

 

まとめ

水道水のフッ素添加は国により方針が異なります。

今回は、推進派と反対派の意見や、自然に含まれるフッ素の量についても紹介してきました。

次回は、懸念されるフッ素の副作用や、フッ素の推奨量について解説していこうと思います。

 

*注:私は水道水のフッ素添加に関して中立的な立場でこちらの記事を記載しています。

 

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