新型コロナウイルス

小児のCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の情報(3月9日版)

今回は、「COVID-19と新生児:新生児科医が知るべきこと」と題した総説的な英語論文を見つけたので、そちらを紹介させていただきます。

これまでのデータを非常によくまとめられた文献と思いました。

ポイント

  •  これまでに報告された小児(主に新生児)の報告例のまとめ
  •  潜伏期間、感染経路
  •  重症化例
  •  新生児の症例の経過
マミー
マミー
小児のまとめ的な報告はありますか?

Dr.KID
Dr.KID
新生児を中心に記載された報告があったので、そちらを紹介します。

感染者の推移 (3/8):

  •  世界:105,265人
  •  中国:80,695人
  •  日本:452人
  •  韓国:7041人
  •  イタリア:5883人
  •  イラン:5823人

イタリアとイランがすごい勢いで増えていいます。気づけば、ヨーロッパの国々も増加傾向にあります。ドイツ・フランスが800名前後に増加しています。 

  新型コロナウイルスと新生児

今回は、「COVID-19と新生児:新生児科医が知るべきこと」と題した総説的な英語論文を見つけたので、そちらを簡単にまとめようと思います。

 概要

これまで、新生児は3例、小児は230例の感染例が報告されているようです(→少し古いデータと思います)。これらのデータと、成人のデータから、新生児科医が知るべきことをまとめています。

感染ルート

感染経路についてはご存知の方が多いですが、

  •  飛沫感染
  •  接触感染
  •  糞口感染

と考えられています。新型コロナウイルス(2019-nCoV)は便からウイルスが排出された小児の例もあり、糞口感染は気をつけたいところです。

また、今のところ、妊婦から胎児への垂直感染の報告はありません。

潜伏期間

潜伏期間ですが、「1〜14日」程度と考えられています。平均は5.2日 [4.4〜6.0]と推定されているようです。

また、97.5%の患者は、10.5日以内[7.3〜15.3]に発症しているようです。

重症度は?

小児においても無症状〜重症まで、重症度のばらつきは大きいようです。ですが、高齢者のように重症化のリスクが高いというわけではなさそうです。

新生児に関しては、重症例を複数経験しているようです。

ID 基礎疾患
1 先天性心疾患
2 両側の水腎症

いずれも先天性疾患を有する新生児であったようです。重症化はしたものの、死亡はしていないようです。

ウイルスの排泄期間は?

小児において、ウイルスの排泄期間は3例の報告があるようで、9日が2名、12日が1名でした。

新生児の感染経路は?

新生児の感染経路は、今のところ家族内感染です。このため、大人が感染しないように気をつけることが重要でしょう。

感染した新生児の経過は?

この著者らの検索によると、3名の新生児の経過が報告されているようです:

日齢 症状
17 発熱、咳、ミルクの嘔吐
5 発熱
30 なし

健常の新生児に関しては重症化した症例は今のところないようです。

 感想と考察

新生児を中心にされた解説ですが、乳児以降にもある程度通づるものと思いました。小児は情報が少なく、未知の部分が多いですが、徐々に報告例が増えて、このように総説的なまとめがあると、医療者は助かるのではないでしょうか。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、小児に関しては、徐々に情報が増えてきた印象です。現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:

Dr.KID
Dr.KID
これまでに私が検索した報告例のまとめです。

まとめ

今回は、

  •  中国と日本の感染者数の推移
  •  新型コロナウイルスに感染した新生児の報告のまとめ

についてアップデートさせていただきました。

引き続き、新しい情報、過去の文献を読み込んだら、報告させてもらおうと思います。

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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。