ウイルスと発がんといえば、肝炎ウイルスを連想する方がいるかもしれません。
今回は、肝臓癌の発症に関与するB型肝炎とC型肝炎ウイルスについて解説していければと思います。
B型肝炎とC型肝炎ウイルスを合わせて、肝臓癌のおよそ73%ほどに寄与していると推定されています。
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肝炎ウイルス
B型肝炎ウイルス
B型肝炎ウイルスは、enveloped DNA virusですが、世界的には2.57億人が慢性的に感染していると推定されています。
B型肝炎ウイルスは、全ての癌で換算すると3%ほど寄与している推定です。
特に慢性感染した場合、肝臓癌を発症する生涯リスクは40%とも割れています。
B型肝炎ウイルスが肝臓癌を引き起こす主な経路ですが:
- 慢性炎症
- 腫瘍タンパク
- 遺伝的な不安定性
などが挙げられています。
B型肝炎ウイルスについては、感染症疫学の回で詳しく説明してあります:
C型肝炎ウイルス
C型肝炎ウイルスも、急性・慢性の肝炎を起こしえます。重症度については、非常に継承の場合もありますが、生涯にわたって感染し続けることもあります。
血液を介した感染が多く、違法薬物の使用者、スクリーニングされていない血液製剤、性行為などで感染します。
世界的には7000万人ほどがC型肝炎による慢性感染を有していると考えられ、毎年40万人ほどがC型肝炎に関連して死亡していると推定されています。
近年は、抗ウイルス薬によって95%ほどのウイルス感染を治療することが可能で、これによって肝硬変や肝臓癌を予防できると考えられています。
C型肝炎ウイルスに関しては、感染症疫学のまとめでも簡単に解説してあります:
おわりに
ちょっととりとめのない感じになってしまいましたが、肝炎ウイルスと肝臓癌の疫学について簡単に解説してきました。
次回はアルコールとがんについて簡単に解説できればと思います。
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