疫学

Cancer Epidemiology (がんの疫学)(12)| 子宮頸癌の疫学

前回は世界における肝臓癌の疫学について簡単に説明してきました。

RSウイルスの排泄期間はどのくらい?[ケニア編]

今回は、子宮頸癌に注目して疫学の話をしていこうと思います。

Cancer Epidemiologyの教科書は以下↓

子宮頸癌の発症と死亡

子宮頸癌の発症と死亡数ですが、2018年に

  •  52.8万人の新規発症
  •  26.6万人の死亡

が生じたと推定されています。

世界的に、子宮頸癌は女性のがんで、新規発症4位で、死亡数は4位です。

特徴としては、死亡率は途上国に多く、死亡数の87%が途上国からとも推定されています。

一般的に、ほとんどの先進国は発症率は低い傾向にあります。

国別にみた発症と死亡

国別にみた発症率と死亡率を見ていきましょう。

国別にみた年齢調整発症率

国別にみた子宮頸癌の年齢調整発症率を見てみましょう。

主にアフリカの一部が高い傾向にあります。

年齢調整死亡率はどうでしょうか。

発症率と似たような分布で、アフリカの一部の地域が集簇して高くなっています。

地域で見た年齢調整発症率と死亡率

年齢調整発症率と死亡率は以下の通りになります。

一方で、発症率・死亡率ともアフリカの地域が高い印象です。

発症率の経時トレンド

子宮頸癌発症率の経時トレンドを見てみましょう。

全体の傾向として、どの国も低下傾向にあります。

途上国のデータはここにはあまりありませんが、国によって様々ですが、横ばいか減少トレンドにあることが多いです。

子宮頸癌の危険因子について

子宮頸癌の危険因子としては、以下のものが挙げられます。

危険因子 解説
HPV 特にHPV16とHPV18
・初交年齢の若年化
・複数の性的パートナー
はHPV感染のリスク上昇
免疫不全 HIV/AIDS
ヘルペス 陰部のヘルペス
年齢 20〜30代中盤
社会的因子 スクリーニングへのアクセス
DESへの曝露 DES (diethylstillbestrol)への曝露(主に1940-70年に使用)

 

おわりに

今回は子宮頸癌の国際的な疫学について簡単に解説してきました。
気になる方は、IARCはGLOBCANなどの資料を参照されると良いでしょう。

次回は食道癌について解説していければと思います。

Cancer Epidemiologyの教科書は以下↓

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Dr-KID
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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。