ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

新生児

肥厚性幽門狭窄症について教えてください

肥厚性幽門狭窄症ってなんですか? 肥厚性幽門狭窄症は、その名の通り胃の出口である幽門(ゆうもん)部が肥厚して、狭くなってしまった状態をいいます。 少しイメージしづらいと思いますので、イラストを使ってみていきましょう。 ▪️ 胃はどこになりますか…

新生児の22%は頭蓋癆で、完全母乳栄養だとビタミンD不足状態が遷延しやすい

今回はこちらの論文をピックアップしました。 母乳栄養は様々な利点がありますが、全く欠点がないわけではありません。 例えば、鉄欠乏や脂溶性ビタミンの欠乏は以前から指摘されています。 今回は日本の小児において、完全母乳栄養とビタミンDをトピックし…

新生児の黄疸について解説します②:合併症と治療

前回、新生児黄疸は体内にビリルビンが蓄積することが原因と説明してきました。 今回は新生児黄疸の合併症と治療について説明していきます。 新生児の黄疸の合併症について 黄疸は血中のビリルビン濃度が高くなると起こりますが、高くなりすぎると脳に対して…

新生児の黄疸について解説します①:症状と診断

新生児黄疸とは? 黄疸はその名の通り、肌や白目が黄色くなる状態をいい、新生児が黄疸になることは非常に多いです。 黄疸の原因はビリルビンという物質の蓄積で起こります。 血液中のビリルビン濃度が高いと、皮膚などにビリルビンが蓄積して「黄疸」が起こ…

慢性的なヒ素を摂取は、流産や死産の誘因になるかもしれない

井戸水というと天然の水でおいしいというイメージを持っている方がいるかもしれません。 確かに安全な井戸水であればもちろん良いのですが、井戸水には予期せぬ細菌が入っていたり、化学物質が混入している場合があります。 日本ですと水質調査が行われたり…

新生児・乳児・幼児の睡眠について解説します〜夜泣き・いびき〜

睡眠サイクルの確立は生後1年で徐々に 生まれたばかりの新生児の体の機能は、とても不安定です。 徐々にですが、体の機能は成熟してきて、体温の調整、授乳、嚥下が発達するのと並行して、睡眠サイクルが確立してきます。 おおよそですが、生後1年で徐々に…

小児科医が解説する乳児突然死症候群(SIDS)

乳児突然死症候群 (SIDS)って何ですか? まずは乳児突然死症候群の定義ですが; それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない,原則として1歳未満の児に突然の死をもたら…

赤ちゃんがよくミルクを吐きますが、大丈夫ですか?

母乳やミルクをよく吐きます... 『赤ちゃんが、よく母乳やミルクを吐きます。先生、大丈夫でしょうか?』 1ヶ月健診や3ヶ月健診で、お母さんからこの質問を非常によくされます。 退院前にも保護者には『赤ちゃんはミルクを吐きますよ』と説明されているこ…

小児科医が解説するRSウイルス

RSウイルスって何ですか? 『RSウイルス』はどこかで聞いた、という方が多いのではないでしょうか。RSの言葉の由来ですが、RSは『Respiratpry Syncytial』 の略で: "Respiratory" は呼吸器 "Syncytial"は合胞体 という意味で、この頭文字をとってRSと読んで…

生後3ヶ月未満で発熱したら必ず大きな病院へ受診しましょう

生後3ヶ月未満の発熱は要注意です 『生後3ヶ月未満の発熱は要注意』は小児科では常識です。 一般の方には少し極端と思われるかもしれませんが『生後3ヶ月未満の小児の発熱は、敗血症の可能性があるので、入院を念頭に診察してください』と研修医で小児科…

小児科医が解説する1ヶ月健診

1ヶ月健診は何のために? 新生児にとって、生後1ヶ月は劇的な変化があります。妊娠中は子宮の中で母に守られ完全に依存していた状態から、子宮の外に出て呼吸・栄養摂取を自力で行うようになるからです。 1ヶ月健診では、出産後の環境の変化にきちんと適…

乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の見分けは難しい!?

1〜2歳くらいまでは皮膚トラブルが多い 1歳〜2歳くらいの乳幼児は、皮膚トラブルが非常に多い時期です。この原因は、乳幼児期の皮膚の特徴にあります。 皮膚のバリア機能に重要な役割を担っているのは 皮脂 角質内の水分 の2つです。 ■ 皮脂について 生…

赤ちゃんの舌が白いです〜新生児鷲口瘡について〜

新生児鷲口瘡について ■ 赤ちゃん舌が真っ白です 『赤ちゃんの舌が白いです。ミルクのカスが取れないのでしょうか?』 と相談されることが時々あります。 口の中に白いカスのような斑点が沢山できた状態を『鵞口瘡(がこうそう)』といいます。 ▪️ ミルクの…

新生児のヘルペス感染は恐ろしい

ヘルペスと聞くと、口の周りに出来る小さな水ぶくれ(水疱)を思い浮かべる方が多いでしょう。局部にできる性感染症を想像する方もいるでしょう。大人のヘルペスは、自然に治ることがほとんどで、重症化する例は非常に少ないです。 しかし、新生児がヘルペス…