感染症

小児のアデノイド・扁桃腺の肥大と手術適応について

  • うちのこども、よくいびきをしています
  • 扁桃腺が大きい、と言われました。とってもらったほうがよいですか?

など、扁桃腺やアデノイドに関連した質問をされることがあります。

扁桃腺やアデノイドが腫大(腫れて大きくなる)すると、

  • いびきをする
  • よく熱が出る

といった症状がでることがあります。

近年、アデノイド・扁桃腺の肥大による睡眠時無呼吸(OSAS)がある場合、

  • 多動になりやすい
  • 夜尿症になりやすい
  • 成長障害を起こすことがある

などが報告されています。

前置きが長くなりました。今回は、こどもの扁桃腺やアデノイドが大きくなってしまった場合の治療について解説していきます。

扁桃腺・アデノイドってなに?

扁桃腺は喉に複数あります。
それぞれ、口蓋扁桃やアデノイド(咽頭扁桃)といわれています。

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扁桃腺の役割は、細菌感染から体を守ることです。
扁桃腺は細菌やウイルスを処理する臓器ですので、感染を起こしやすい臓器といえます。

扁桃腺が大きいことによる問題点

感染を繰り返すと扁桃腺が大きくなりますが、いくつか問題点が生じることがあります。具体的には;

  • 反復性(習慣性)扁桃炎
  • 睡眠時無呼吸

が健康上の問題になります。

 反復性(習慣性)扁桃炎について

扁桃腺の炎症を繰り返すことを『反復性(習慣性)扁桃炎』といいます。
扁桃腺やアデノイドが大きいと、近い部位にも感染症を合併症することがあります。

例えば、カゼをひいたときに、中耳炎・副鼻腔炎を合併しやすくなります。

 睡眠時無呼吸について

さらに、扁桃腺やアデノイドは感染を繰り返すと徐々に肥大していきます。
最終的に空気の通り道が狭くなるため、いびき・睡眠時無呼吸の原因となります。

 

扁桃腺の『生理的な肥大』と『病的な肥大』

口蓋扁桃やアデノイドは5〜8歳くらいまでは自然と大きくなり、その後は徐々に萎縮していきます。
このことを『生理的な肥大』といいます。

 病的な肥大について

一方で『病的な肥大』もあります。

生理的な肥大であれば、10歳前後で扁桃腺は萎縮します(小さくなってきます)。

  • 10歳前後でも、扁桃腺やアデノイドが大きい
  • 喉の感染症を繰り返している
  • 無呼吸のため日中の眠気がひどい

などの場合は『病的な肥大』と考えます。

扁桃腺の手術について

病的な扁桃腺肥大で、日常生活に困っている場合、手術適応と考えます。

 手術可能な年齢

扁桃腺の摘出手術は、4歳以上が適当です。
これは、扁桃腺以外の免疫が発達するのは4歳以降ですので、4歳を過ぎると扁桃腺の役割は小さくなるからです。

つまり、4歳を過ぎると、血液や粘膜の免疫機能が十分に発達するため、扁桃腺がなくても感染しづらい体になります。

 手術適応について

手術適応は:

  • 反復性(習慣性)扁桃炎
  • 扁桃周囲膿瘍
  • 睡眠時無呼吸
  • 嚥下障害

を認める場合に手術を検討します。

また、年に4〜5回以上、急性扁桃炎を繰り返す場合にも、扁桃腺の摘出術を行うことがあります。

アデノイドが肥大している場合は、扁桃腺摘出と同時に切除します。

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 手術は全身麻酔、入院期間は1週間が目安

手術は全身麻酔で行います。
扁桃腺やアデノイドは血流が豊富な場所のため、術後に出血がないか、慎重に経過観察をします。

このため、入院期間はすこし長めで、1週間前後の施設が多いです。

 

まとめ

小児は扁桃腺やアデノイドが大きいことが原因で、いびきをかいたり、発熱を繰り返すことがあります。

手術は耳鼻科で行われ、適応もあります。お子さんの年齢、発熱やいびきの程度で判断しています。

 

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