ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

肝炎について教えてください

【スポンサーリンク】


f:id:Dr-KID:20180604135930p:plain

肝炎って何ですか?

肝炎とは、その名の通り『臓に症が起きている状態』をいいます。

肝臓は有害な物質を分解したり、栄養を貯蓄したり、胆汁という消化酵素を分泌したりと、様々な機能を担っています。

そこに炎症が起きてしまうと、肝臓の機能が著しく低下し、体の正常な働きが行えなくなります。

▪️ 肝炎の原因を教えてください

肝炎の原因は様々ですが、大きく3つに分けられます;

  1. ウイルスへの感染
  2. ウイルス以外への感染
  3. 感染症以外

です。原因を一覧にすると、以下のようになります。

f:id:Dr-KID:20180604142558p:plain

1. ウイルスへの感染

肝炎の原因として最も多いのはウイルス感染でしょう。

小児ですと、EBウイルスヘルペスウイルス、アデノウイルスなどが原因として多いと考えられています。

2016年からB型肝炎は予防接種が開始されていますが、予防接種を受けていないとB型肝炎ウイルスにかかると肝炎を起こすことがあります。

日本では少ないですが、A型肝炎ウイルスは途上国などでも多く、ワクチンが導入されている国もあります。アメリカも近年は予防接種が導入されています。

2. ウイルス以外への感染

ウイルス以外ですと、細菌・寄生虫への感染で肝炎が起こることがあります。

上の表にあげたように、肺炎球菌・レプトスピラトキソプラズマなどが当てはまります。

プロスピラは沖縄などを中心に報告されています。

3. 感染症以外が原因の肝炎

小児の場合、薬剤性肝炎が多いでしょう。

全ての薬に副作用はありますし、処方された薬を正しく使っていても、体との相性が悪かったり、他の薬との相互作用で肝炎を起こしてしまうことがあります。

肝炎ウイルスについて

B型肝炎C型肝炎は聞いたことがあるかもしれませんが、A型〜E型まで5種類あります。

表にまとめると、以下のようになります。

f:id:Dr-KID:20180604144615p:plain

ここのウイルスの解説は、今後、ブログで説明していきます。

特徴として、A型肝炎B型肝炎にはワクチンがあります。

また、A型とE型は汚染した食事から感染してしまうことがあり、途上国など衛生面が悪いところで多いとされています。しかし、アメリカなどでもA型肝炎は発生しているため、決してあなどれません。

慢性化してしまうと、治療が長期間かかったり、治らない場合がありますので、予防が非常に大事といえます。

▪️ 感染者数(アメリカのデータになりますが...)

アメリカでは、1年あたり

新規に感染しているといわれています。

ウイルス性肝炎にかかると、どのような症状がでますか?

ウイルス性肝炎に感染すると;

  • 発熱
  • 倦怠感(95%)、食欲低下(90%)
  • 吐き気(80%)・嘔吐
  • 腹痛(60%)
  • 黄疸(皮膚が黄色くなる)
  • 尿の色が濃くなる
  • 便が灰色になる
  • 関節が痛くなる (15%)

といった、様々な症状が起こります。

▪️ 症状の経過

f:id:Dr-KID:20180604150450p:plain

一般的な経過を図にすると、上の図のようになります。

ウイルスに感染しても、一定の期間は症状がでません。この期間を潜伏期間といいます。

初期は、発熱・関節痛・食欲低下などの症状がでて、しばらくしてから黄疸が出てくることが多いでしょう。

ウイルスの活動が落ち着くと回復期になります。

▪️ 慢性化することがあります

回復期になっても、B型やC型肝炎ウイルスは「慢性化」といって、ウイルスが肝臓に住み着いてしまうことがあります。

この場合、長い年月をかけて肝臓ガンになったり、肝硬変の原因になったりします。

例えば、アメリカでは

感染し、慢性化してしまっています。

まとめ

肝炎の原因は、感染症感染症以外(薬剤性など)に大きく分けられます。

肝炎ウイルスは5種類あり、感染が慢性化してしまうと、将来の肝硬変や肝臓ガンのリスクになります。

▪️ A型肝炎について

 

 

 

▪️ あわせて読みたい 

www.dr-kid.net