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小児栄養学 〜その3:マクロビオティックなど菜食主義からみた ω-3 脂肪酸とタンパク質不足〜

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前回はこどものベジタリアン(菜食主義)がカロリー不足になる危険性があることを説明してきました。

 

とはいえ、しっかりと栄養素を検討して計画的に行えば問題ないことが多いですが、無計画ですと子供の成長を阻害します。

今回はω-3脂肪酸とタンパク質について説明します。

 

ω-3(オメガ-3)脂肪酸について

菜食主義の特徴として、ω-6脂肪酸の摂取量が多く、ω-3脂肪酸の摂取量が少なくなります。

卵・魚にはω-3脂肪酸が豊富に含まれていますが、厳格な菜食主義ではこれらを摂取しないため不足します。

 ω-3脂肪酸の役割について

ω-3脂肪酸は、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が代表的でしょう。

これらの成分は心臓や血管の機能を正常に保ち、目や脳の発達に重要とされています。

 適切な摂取量は実は分かっていない

小児ではどの程度摂取したらよいのか、基準値はまだハッキリとは分かっていません。

魚や卵以外ですと、クルミや大豆が多いと言われていますが、どのくらいの量をこれらから補充して良いのか、指標がありません。

黄金生くるみ 1kg 無塩

黄金生くるみ 1kg 無塩

 

タンパク質について

子供が1日に必要なタンパク質は;

  • 1〜3歳:1.05 g/kg
  • 4〜13歳:0.95 g/kg
  • 13歳〜 :0.85 g/kg

といわれています。

 菜食主義だと必須アミノ酸が不足しがちになる

必須アミノ酸は成長と体の修復に必要な成分です。

卵や乳製品を摂取していれば不足することがありませんが、菜食主義だと一部の必須アミノ酸(リジン・メチオニン)が足りなくなることがあります。

 タンパク質を補うのに優れているのは大豆

菜食主義はタンパク質不足になりやすいですが、大豆製品で補うことができます。

大豆は消化がよく、乳や卵と同等レベルでタンパク質を消化・吸収されます。

反面、メチオニンの含有量が少ないのが大豆の欠点で、メチオニンだけは別の食品から補う必要があります。

  大豆以外の食品でリジンやメチオニンを補う

いくつかの食品のを組み合わせてリジン・メチオニンといった必須アミノ酸を補うとよいでしょう。例えば:

といった特徴があります。

ですので、植物性のタンパク質で必須アミノ酸を補うには、いくつかの食品を組み合わせると良いでしょう。

また、豆類や穀物は消化吸収があまりよくありません。

このため、やや多めに摂取する必要があります。

まとめ

菜食主義をすると、ω-3脂肪酸とタンパク質が不足がちになります。

タンパク質を補うには大豆がよいですが、大豆のみですとメチオニンが足りなくなりますので、他の穀物などと組み合わせて食べると良いでしょう。

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