ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

自閉症スペクトラム症について

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 自閉スペクトラム症(ASD)について

自閉スペクトラム症とは、

  • 特定の物事に対するこだわりが非常に強い
  • 興味のないことには無関心
  • 他人の気持ちを読み取ることが苦手
  • 不器用、独特の話し方をする
  • 知能障害・言葉発達の遅れがない

の以上が特徴です。

▪️ しつけや育て方が原因ではない

自閉症スペクトラム症は発達障害の1つに分類されています

育て方やしつけが原因で自閉症スペクトラム症になるわけではないので、保護者などを責めるのは止めましょう。

自閉スペクトラム症の特徴

1. 対人関係の形成が苦手

自閉症スペクトラム症の子供は、他人と楽しみを共有したり、友達づきあいがとても苦手です。

また、相手の気持ちや感情が読めないため、場違いな発言をしがちです。

言ってはいけない言葉や、控えめに過ごすほうが良い場面など、人付き合いでは暗黙のルールが存在します。

ですが、自閉症スペクトラム症の人は、暗黙のルールが理解できず、思ったことをストレートに言葉に出してしまうため、理解してくれる人・共感してくれる人は少なくなります。

2.  コミュニケーション手段の理解・使用が苦手

コミュニケーションには抽象的な表現が多く含まれます。
ですが、自閉症スペクトラム症の人は、抽象的な言い方が理解できません。

その結果、言葉や会話の行間を汲み取ることがとても苦手です。

「空気の読めない人」
というレッテルを貼られることが多いでしょう。

また、話し方が独特であったり、人の意見をあまり聞かないという特徴もあります。

3. 想像したり空想することが苦手

自閉症スペクトラム症の人は、想像力が乏しいです。

例えば、目の前にないものを考える、実際にない事柄を考える、といったことが苦手です。
また、会話の中で省略された事柄や示されていないことを推測することも苦手です。

このため「常識や基本的ルールがわからないヤツ」と言われがちです。

4. 姿勢のくずれ、多動や不器用

自閉症スペクトラム症の人は、猫背や姿勢が崩れている人が多いです。

また、集中力がなく、じっとしていられないことがあります。

スプーンや箸が上手に使えないといった、不器用さが目立つ場合もあります。

自閉スペクトラム症は気づかれにくい

自閉スペクトラム症の子どもは、知能が正常です。
ある程度の対人関係を築くこともできるため、一見すると普通の子供にみえることが多いです。

ですが、いわゆる「普通の子」とは違い、「ちょっと変わった子」という印象を持たれることが多いでしょう。

なかには「わがままな子」「自分勝手な子」などと解釈されることもあります。

ひどい場合には「親の育て方が悪い」と言われて、保護者の方がひどく傷ついていることもあります。
本当は、発達の問題であるのに、気づかれにくいため、このような悲劇が起こってしまうのです。

自閉スペクトラム症の特徴は、性格の一部ともいえます。 ですが、集団生活でつらい思いをしているならば、集団のなかで適切に行動できるように教育・支援をする必要があります。

「自閉スペクタラム症」への対応

まずはきちんと診断してもらいましょう。

注意欠陥多動性障害ADHD)や限局生学習症といった他の発達障害と間違われているケースがあります。

ですので、まずは児童精神科などに受診して、しっかりと診断をしてもらいましょう。

▪️ 視覚情報を上手く利用するとよいでしょう

自閉スペクトラム症の子どもたちは、想像力を働かせる、耳で聞く言葉、会話の理解、などが苦手です。
ですので、こういった技能を補う方法から始めると良いでしょう。

例えば、「いつ、どこで、何をする」を、絵のカードにして、具体的に見せて、視覚情報に訴えるとよいでしょう。
想像が苦手な子供も、視覚的に認識すると、理解しやすくなります。