ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

果汁は1歳になるまでは与えないほうが良いでしょう

【スポンサーリンク】


f:id:Dr-KID:20180325113016p:plain

「生後2〜3ヶ月になったら果汁を」はNG

「生後2〜3ヶ月になったら果汁をあげてください」とひと昔前は、小児科医からもアドバイスがされていました。

母子手帳にも、同様の記載欄がありました。

昔ながらの小児科医は、いまだに同じアドバイスを続けていることがあります。

▪️ 果汁は1歳になるまでは与えない、が正しい

現在は『果汁は1歳になるまでは与えない』というのが正しいです。

厚生労働省もアメリカ小児科学会も0歳児に果汁を与えることに反対しています。

 例えば、2007年に厚生労働省から 『果汁は栄養不足につながるので必要ない』といわれ、母子手帳からも果汁に関する記載がなくなりました。

▪️ アメリカ小児科学会は2001年から乳児への果汁投与に懸念を示しています

2001年にはアメリカ小児科学会から 「子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告」 という勧告がでています。

こどもに果汁を与えてはいけない理由として、果汁は;

  1. 6ヶ月未満の乳児に栄養面での利益(メリット)がない
  2. 脱水・下痢の管理の飲料としては不適切
  3. 過剰摂取は栄養障害の恐れがある
  4. 過剰摂取は下痢・腹部膨満になりうる
  5. 虫歯の原因となる

ことを根拠に、乳児は果汁を摂取するべきではないと、結論づけています。

これらのアメリカ小児科学会の声明は、観察研究などを行い科学的な根拠に基づいた発言です。

果汁が栄養面で乳児にメリットがない理由

『果汁に栄養面で利益がないのは本当!?』
と疑問に思われるかもしれません。

▪️ 果汁はミルク・母乳と比べて栄養価が低いです

果汁には糖分とビタミンが含まれますが、たんぱく質や脂質はなく、栄養価としてはミルク・母乳に比べたら遥かに低いです。

▪️ ミルク・母乳を飲む量が減ることがある

果汁を1日に沢山摂取してしまうと、その分だけミルク・母乳を飲む量が減ります。

結果として、必要なカロリーが摂取できず、体重が増加しなくなります。

▪️ 離乳食の導入を妨げる

また、果汁は甘いため、離乳食をすすめるのも妨げます。

人間は本来、塩っぽいもの・甘いものが好きな生き物です。
果汁を早期に与えてしまうと、味気のない離乳食を嫌がってしまうのです。

まとめ

1歳未満の乳児にメリットは少ないため、果汁を与えるのは避けた方がよいでしょう。

基本は母乳で、必要な時は人工乳を足してあげてください。

これだけでビタミンを含めて必要な栄養は十分摂れます。