ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

気管支喘息っぽいと言われたのですが、この子は喘息でしょうか?

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『近くのクリニックで、喘息っぽいって言われました』

『喘息らしい症状ですね、と言われています』

『喘息にかなり近いですね、と言われました』

と、外来で相談されることが度々あります。

おそらく、我が子が『喘息』であるかどうかは、保護者にとって大きな不安の1つなのでしょう。

喘息は検査では確定できない

まず最初に理解していただきたいのは、喘息は何か検査をして確定するわけではありません。

確かにダニや花粉、ハウスダストなどアレルギー検査をすることもありますが、これはあくまでも、その子のアレルギーの傾向をみているにすぎません。

実際に『喘息』と診断するサポートにはなりますが、これらの検査だけで『あなたのお子さんは喘息です』と断言することはまずないでしょう。

▪️ 喘鳴について

呼吸の音がゼーゼーすることを『喘鳴』といいます。

特に乳幼児はもともと気道(空気の通り道)は細いので、風邪をひいたときに、痰などの分泌物が溜まって喘鳴を起こすことがあります。

風邪をひいて時に1〜2回、ゼーゼーしたからといって、喘息と診断しないのは、このためです。

▪️ 喘鳴の頻度と程度で最終的に診断しています

最終的には喘鳴の程度(音や呼吸苦の程度)、頻度を参考に診断をしています。

ですが、実はどこからが喘息かは非常に難しいです。

このため、多くの医師は最初はやや曖昧な表現をしているのでしょう。

喘息と聞くと、とても大変そうで心配です

『喘息だと、とても大変そうですし、心配しています』

と相談されることも多々あります。

『喘息=大変』というイメージからも、保護者の方々は診断を気にしているのでしょう。

確かに本当に喘息ですと発作時の治療や発作予防が必要になるため、負担になることもあります。

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▪️ 有効な治療は多数あります

現在は、発作時の治療も、発作予防の治療も有効性が証明されており、喘息の管理は容易になりました。

ですので、仮に喘息だとしても、それほど心配しなくても良いでしょう。

▪️ どのような治療をしていますか?

発作時(ゼーゼーして苦しい時)はβ刺激薬の吸入と、(必要なら)ステロイドの内服をすることが多いでしょう。

呼吸が苦しくて、酸素を吸わないといけない状況であれば、入院となります。
およそ1週間前後で退院できることがほとんどです。

発作予防としては、ロイコトリエン拮抗薬(オノン・キプレスなど)やステロイドの吸入薬を使用しています。
これは、風邪をひいたときや季節の変わり目に、ゼーゼーしないようにするため使用しています。

▪️ ロイコトリエン拮抗薬が処方されていても、必ずしも喘息ではありません

最近はこのロイコトリエン拮抗薬(オノン・キプレス・プランルカストなど)は過剰に処方されています。

『この医師は、風邪薬と勘違いしているのでは?』と思う場面も多々あります。

私個人としては、咳止めの効果はないので、喘息を強く疑ったお子さんにのみ処方するのですが、その一方で、ただの風邪でも気軽に処方している医師はかなりいます。

ですので、ロイコトリエン拮抗薬を処方されていても、必ずしも喘息と判断されているとは限りません。

まとめ

喘息の診断は検査で確定できるわけではありません。

おおよそ、喘鳴の頻度や程度と、その後の経過で判断することが多いでしょう。

『はっきりしてほしい』と思われるかもしれませんが、どこから喘息というかかの境界線はかなり曖昧です。

 

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