ドクター・キッド

〜小児科医が解説する子供の健康・病気と単なる雑記のブログ〜

病気の説明書

蕁麻疹・血管性浮腫について詳しく解説します① 

『急に赤いブツブツができて、すごく痒がっています』 と受診されることがあります。 おそらく蕁麻疹でしょう。 小児では蕁麻疹は非常に多く、原因不明であることがあります。 今回は蕁麻疹について説明していきましょう。 *こちらでは蕁麻疹について簡単に…

お尻の上の皮膚に小さなくぼみがあります〜先天性皮膚洞について〜

おしりの上にくぼみがあります 上の図のように、あかちゃんのお尻のうえに小さなくぼみを認めることがあります。 これを先天性皮膚洞と呼んでいます。 先天性皮膚洞は一見すると深い穴のように見えますが、途中で閉じていれば大きな問題になることはありませ…

肥厚性幽門狭窄症について教えてください

肥厚性幽門狭窄症ってなんですか? 肥厚性幽門狭窄症は、その名の通り胃の出口である幽門(ゆうもん)部が肥厚して、狭くなってしまった状態をいいます。 少しイメージしづらいと思いますので、イラストを使ってみていきましょう。 ▪️ 胃はどこになりますか…

小児の皮膚感染症(蜂窩織炎)について解説します

蜂窩織炎って何ですか? 蜂窩織炎は「ほうかしきえん」と読み、平たくいうと皮膚や皮下にある軟部組織の感染症をいいます。 蜂窩織炎を起こす原因は細菌感染がほとんどで; 黄色ブドウ球菌 連鎖球菌(主に溶連菌) が多いです。 ▪️ 蜂窩織炎が起こりやすい場…

新生児の黄疸について解説します②:合併症と治療

前回、新生児黄疸は体内にビリルビンが蓄積することが原因と説明してきました。 今回は新生児黄疸の合併症と治療について説明していきます。 新生児の黄疸の合併症について 黄疸は血中のビリルビン濃度が高くなると起こりますが、高くなりすぎると脳に対して…

新生児の黄疸について解説します①:症状と診断

新生児黄疸とは? 黄疸はその名の通り、肌や白目が黄色くなる状態をいい、新生児が黄疸になることは非常に多いです。 黄疸の原因はビリルビンという物質の蓄積で起こります。 血液中のビリルビン濃度が高いと、皮膚などにビリルビンが蓄積して「黄疸」が起こ…

小児の心室中隔欠損について簡単に説明します

通常、心臓は左心室・左心房・右心室・右心房と4つの部屋に区切られています。 心室中隔欠損(VSD, ventricular septal defect)は左心室と右心室の間に穴が開いてしまった状態をいいます。(上の図右) 左心室にある血液は本来は大動脈を介して全身に回り…

小児の便秘について③:自宅でできる小児の便秘対策

前回まで、『どこから便秘というか』と『便秘になりやすい時期』などについて解説してきました。 小児の便秘は食生活などを工夫したり改善するだけで軽快してくれることがあります。 今回は小児が便秘になってしまった場合に、自宅でできる対策法をいくつか…

小児の便秘について②:便秘の原因、便秘になりやすい環境について

前回は『どこから便秘というのか?』というテーマについて解説してきました。 便秘の境界線はあいまいですが、大まかに 普段より排便の回数が減った 排便に伴う苦痛・痛みがある がよい指標になると説明しました。 今回は、こどもの便秘の原因と便秘になりや…

こどもの脳震盪(のうしんとう)について

脳震盪(のうしんとう)について 脳震盪は、転倒やスポーツで衝突して起こる、脳の傷害です。 脳震盪の症状は、 意識レベルが低下し、ぼーっとしてしまう 記憶がなくなる、曖昧になる 頭痛がする といったものが代表的です。 医師からOKがでるまでは、スポー…

こどもの心房中隔欠損症について

心臓の構造と心房中隔欠損症について 心臓は「左心房・右心房・左心室・右心室」の4つの部屋があります。 そして、左心房と右心房の間には心房中隔が、左心室と右心室の間には心室中隔があります。 心房中隔欠損では、上の図のように心房中隔というしきりに…

こどもの首にしこりがあります 〜頚部リンパ節炎について〜

『首に小さなしこりがあります』 と心配されて受診されるケースは時々あります。 多くは頚部リンパの腫れで、様子をみていてよいことがほとんどです。 今回は、頚部リンパ節炎について説明します。 リンパ節ってなんですか? イラスト(緑色の部分)のように…

足の付け根が膨らんでいます 〜鼠径(そけい)ヘルニアについて〜

『足の付け根が膨らんでいます』 『柔らかいですが、陰嚢が腫れている気がします』 と受診されると、鼠径(そけい)ヘルニアではないかと疑います。 鼠径ヘルニアの症状について 鼠径ヘルニアの症状は、太ももの付け根の膨隆が最も多いです。 膨らんでいる部…

小児の潰瘍性大腸炎について簡単に解説します

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)とは、何らかの原因で大腸に炎症が起きて、潰瘍ができてしまった状態をいいます。 大腸の位置は下のイラストの通りです。 潰瘍性大腸炎の症状について 潰瘍性大腸炎の症状は重症度により様々ですが、典型的なもの…

小児の片頭痛について簡単に解説します

片頭痛は頭痛の一種です。 最初は軽い痛みで始まりますが、徐々に痛みが増悪していく点が特徴的です。 片頭痛の症状について 片頭痛の症状は年齢によって異なり; 乳幼児:嘔吐、不機嫌、活動性の低下 6〜10歳:嘔吐、腹痛、顔が真っ青になる、頭全体の痛み…

副鼻腔炎について簡単に解説をします

副鼻腔炎とは、副鼻腔という鼻の奥にある空洞に炎症が起きた状態をいいます。 ▪️ 副鼻腔ってどこですか? 副鼻腔は; 前頭洞 蝶形骨洞 篩骨洞 上顎洞 の4つから構成されており、顔との位置関係は以下の図の通りです。 副鼻腔炎の症状について 副鼻腔炎の症…

小児のてんかんって何ですか?

てんかんって何ですか? てんかんは、けいれんを繰り返す状態を言います。 けいれんは、脳の電気活動の異常でして、いわば脳の中に嵐が起きた状態です。この時、意識はなくなり、異常な行動をとったり、手足が小刻みに震えることがあります。 てんかんはどの…

急性虫垂炎(盲腸)について解説します

急性虫垂炎について 小児科医が腹痛で受診された子供で恐れている疾患の一つが急性虫垂炎です。 一般の方は「もうちょう(盲腸)」といっていますが、虫垂に炎症が起きているため、医学的には「虫垂炎」という名称が正しいです。 ▪️ 急性虫垂炎を起こしやす…

こどもの尿路感染症について解説します

尿路感染症について 尿路感染症とは、膀胱・尿管・腎臓といった尿が流れる組織に細菌が感染した状態をいいます。 ▪️ 尿路感染症を起こしやすい年齢 尿路感染症が多いのは0〜2歳です。 0〜2歳の乳幼児の発熱のうち5%くらいは尿路感染症といわれています…

こどもの髄膜炎について詳しく解説します

髄膜炎って何ですか? 髄膜炎(ずいまくえん)は脳や脊髄を保護する膜(髄膜)に炎症がある状態をいいます。 ▪️ 髄膜炎が起こる理由 髄膜炎の原因はほとんどが、ウイルスや細菌による感染症です。 頻度は多くありませんが、薬剤(免疫グロブリンなど)から髄…

ADHD(注意欠陥・多動性障害)について解説します

ADHDについて ADHDは "Attention Deficit Hyperactivity Disorder" の頭文字をとった略語です。 "Attention Deficit"は注意欠損 "Hyperactivity"は多動 "Disorder"は病気 を意味します。 このためADHDは日本語で"注意欠陥・多動性障害” といいます。 年齢・…

自閉症スペクトラム症について

自閉スペクトラム症(ASD)について 自閉スペクトラム症とは、 特定の物事に対するこだわりが非常に強い 興味のないことには無関心 他人の気持ちを読み取ることが苦手 不器用、独特の話し方をする 知能障害・言葉発達の遅れがない の以上が特徴です。 ▪️ しつ…

発達障害って何ですか?

▪️ こどもの興味・成長・発達は人それぞれ こどもの興味の対象は、人それぞれです。 子どもたちは、生まれながらにして、それぞれが異なる個性があります。 学習するスピードや興味の対象も子供によって大きく違いがあります。 ある子にとって得意なことは、…

こどもの猫背(後湾)が気になります

『こどもの姿勢が悪くて心配です』 と時々、外来で相談されます。 今回は、こどもの姿勢(特に猫背)について説明していきます。 後弯 = 猫背(ねこぜ) 背骨が前後方向で過度に曲がっている状態を後弯(kyphosis)といいます。 後弯を平たくいうと猫背のこ…

赤ちゃんの便に少し血が混ざっていました〜大腸リンパ濾胞増殖症について〜

『赤ちゃんの便に、血が少量だけ混ざっていました』 と来院されることが時々あります。 非常に少量の血便以外に問題はなく、機嫌は良好、哺乳も普段通りのことが多いです。 大腸リンパ濾胞増殖症ってなんですか? 大腸リンパ濾胞増殖症の原因は不明ですが、…

熱が出た時、冷やしたほうがいいですか?温めたほうがいいですか?

『発熱』は小児科外来受診の理由として、最も多いです。 外来でよく質問されることの1つで: 『熱が出た時は、冷やしたほうがよいですか?』 『それとも、しっかり着せて温めたほうがよいですか?』 という質問がとても多いです。 この『冷やすべきか or 温…

熱性けいれんについて、外来でよくされる質問にお答えします

はじめに 日本人の小児の熱性けいれんの罹患率は8%程度といわれており、比較的よくみる疾患です。 とはいえ、けいれんは、意識を失い、眼球は上転し、手足が小刻みに揺れる発作が起きます。「このまま死んでしまうのではないかと思った」と心配になる方が多…

熱性けいれんについて詳しく教えてください

熱性けいれんのポイント 熱性けいれんとは、38℃以上の発熱に伴って起こる痙攣です 乳幼児の100人中7-8人は起こします 熱性けいれんにより、知能低下や脳障害は起きません 発作が5分以上続く場合、救急車を呼んで医療機関に受診しましょう 短い発作を何度も…

マイコプラズマ感染症について

マイコプラズマ感染症まとめ マイコプラズマは細菌で、風邪、肺炎、気管支炎を起こします 5歳〜12歳の学童でよく起こります 5%くらいの感染者が肺炎になります 治療には抗生物質が使用されます 軽症であれば、抗生物質は必要ありません マイコプラズマ…